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胃潰瘍の症状、検査、治療 |
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胃潰瘍の症状最近ストレスが溜まっている。食事の後にみぞおちに鈍痛がする。夜、背中に抜けるような痛みがある。そーいやー親父も血を吐いて、胃潰瘍で入院したっけ。食事をしていない時も痛い、あ、これって十二指腸潰瘍だっけ。俺ってもしかして胃潰瘍?それとも十二指腸潰瘍?気のせい?まさか、がん?医者にはかかりたくない。とりあえず、ガスター10だ、でも、俺って、本当は何の病気?誰か教えてくれ!!ごめんなさい、症状だけで病気の鑑別をするのは極めて難しいのです。胃潰瘍の症状は、みぞおちの痛みが多いのですが、なんとなく不快なだけや、まったく無症状なこともあります。しかし、上記のような症状があれば、消化性潰瘍の可能性は高いといえます。ガスターを飲んで症状がおさまり、逆にガスターが切れて、症状がぶり返すようなら、必ず医療機関で胃の精査をするべきです。潰瘍型のがんでもガスターなどのH2ブロッカーで症状がおさまってしまうこともあります。 胃潰瘍の自覚症状をまとめてくれた先生方がおられるので、下の表を見てください。また胃潰瘍ガイドライン(平成15年4月10日発行、EBM〔科学的根拠〕に基づく胃潰瘍診療ガイドライン、じほう)から抜粋す ると、「胃潰瘍の症状として疼痛は2/3以上に認められるが、上腹部に限局していることが多く、その痛みの性状としては、鈍い、疼くような、焼けるような痛みであり、一般に持続的である。食事と疼痛との関係は強く、胃潰瘍では胃内容が排出される60〜90分後に疼痛をきたすといわれているが、十二指腸潰瘍に多いとされる空腹時痛を呈することも少なくない。」と書いてあります。実際診療をしていて、症状は十二指腸潰瘍も胃潰瘍もあまり変わらない印象ですが、十二指腸潰瘍の方がやや右側に寄ったところに痛みの中心があることが多いのと、十二指腸潰瘍の方が年齢が若い人が多いということと、やはり、空腹時痛があると十二指腸潰瘍を疑いますが、どちらににしろ、胃潰瘍の疑いも検査するまで捨てられないということです。下の表は、胃潰瘍がある人を対象に、症状を調べたものです。もちろん、胃潰瘍がない人でもこのような症状を起こすことがあります。
最近、潰瘍などの病気がないにもかかわらず、胃のもたれ感や膨満感といった症状を訴える人も増えています。NUD(non-ulcer dyspepsia)とか機能性胃腸症、FD(functional dyspepsia)などと呼ばれる病態です。 実際に愛知医科大学の金子宏教授が調べたところ、慢性的に胃の痛みや不快感を訴えられる患者さんの6割程度は、器質的疾患の見つからない、いわゆる機能性胃腸症だったそうです。 確率的に言うと、症状があっても、胃潰瘍も含め良性疾患の可能性が高いのですから、胃酸を抑制するような内服と、胃の粘膜を保護するようなお薬、運動を改善するようなお薬を処方すれば、大抵の場合は症状は軽減します。 問題は、胃カメラなどの画像診断を施行しないと、その中には胃がんやリンパ腫、すい癌などの悪性疾患が隠れていることと、良性疾患でもちゃんとした診断がつかないと、そこから先の細かい配慮ができない、すなわち、いつまで薬を続けたらいいのか、ピロリ菌の除菌をした方がよいのか、他の治療にスイッチするとか、漢方薬やうつ病の薬の出番はどうか、などがわからないのです。 だから、消化器科(胃腸科)できちんと画像診断をしなければなりません。 胃潰瘍の検査症状がある場合、潰瘍であるか、その他なのか、 鑑別のために採血、胃カメラ、腹部エコーの3点セットがよいと考えています。 まず、採血ですが、貧血があるのか、血清のアミラーゼなどのすい臓の酵素が上がっていないか、肝機能はどうなのか、炎症はないのかなどを調べる必要があります。、みぞおちの痛みとして来院する患者さんの中には、胃だけではなくすい臓の炎症や肝炎、その他の病気の患者さんもいます。僕自身、医者になって4年目の時、みぞおちの不快感で来院された患者さんの緊急採血の結果、GOTの値が高く、GPTと解離していたため、心電図をとったところ、心筋梗塞でした。80歳を越えたお年寄でした。胃カメラを既にオーダーしており、冷や汗ものでした。 それから腹部エコーです。胆石の関連の痛みが、みぞおちの痛みとして症状が出たり、盲腸の初期にもみぞおちが痛くなります。この鑑別にはエコーがよいと考えます。レントゲンのように放射線被爆の心配はありません。 胃カメラは直接、胃や十二指腸を観察するものです。潰瘍やがんも一発でわかります。症状があるときに、バリウムによる透視はできれば避けたいものです。検査の結果、胃がんらしい病変があって、後からCTを取りたい時にも、バリウムが光って診断の邪魔なり、また、バリウムの付着で胃カメラで粘膜を観察することが出来なくなるからです。バリウム透視を行ったあとは、しばらく他の検査ができません。バリウムによる胃透視は症状のない人のスクリーニングか、胃がんなどの位置や範囲を知るための精密胃透視以外は、最近はだんだん用いられなくなってきました。 実際に胃カメラで胃潰瘍があったら、潰瘍の辺縁に癌があるのかないのかを調べるための顕微鏡検査をするため、組織を取り、検査センターに依頼します。またピロリ菌の検査をして、菌の有無を調べます。 ![]() 胃潰瘍の治療検査の結果、胃がんやリンパ腫などの悪性細胞がない場合には、潰瘍の治療をします。内服薬のPPI(プロトンポンプインヒビター)を中心に用い、潰瘍を縮小させます。また、、ピロリ菌が陽性の場合には、時期を見て、除菌療法を行い、再発の防止に努めます。ピロリ菌の除菌について詳しくはピロリ菌と除菌のはなしを参照してください。 |
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